1: まるっとニュー 2023/01/21(土) 08:39:25.24 ID:V0hvosiF
「私は日本人」……アメリカの白人ミュージシャン、グウェン・ステファニーの発言が文化盗用の最たるものとして大きな波紋を呼んでいる。
グウェンはミュージシャンとしての20年以上のキャリアを通して日本のハラジュク・カルチャーを筆頭にアフリカ、ラティーノ、インド、ネイティブ・アメリカンなどのカルチャーを次々と取り入れ、その度に「文化の盗用」を批判されてきた。それに対し、グウェンは文化は相互交換されるものという自説を貫き、謝罪は行っていない。
だが、今回はファッションや音楽の盗用だけでなく、日本人のアイデンティを盗用したと言える。加えてマジョリティ、わけてもグウェンのように人気と影響力を持つ人物の場合は、文化の盗用が経済搾取の側面も併せ持ってしまう。
「文化の盗用」とは何か
文化の盗用とは、 他人種/他民族、他国/他地域などの文化を当事者以外が真似、当事者の尊厳を傷付ける行為を指す。過去に日本で最も問題視された事例は、黒人音楽に憧れるミュージシャンが黒塗りで演奏した件。当人およびファンは「黒人音楽への敬意の念」と主張したが、黒塗りは黒人が侮蔑と受け取る行為ゆえに、現在の米国では絶対的なタブーとなっている。
また、文化の盗用は経済的な搾取にもなり得る。盗用する側は、音楽やファッションなど盗用した文化をビジネス化することによって時には莫大な収益を上げるが、盗用された側には一切の経済的還元が行われない。
ロック・バンド、ノー・ダウトのヴォーカリストであるグウェンは2004年に初のソロ・アルバム『ラヴ.エンジェル.ミュージック.ベイビー. 』を発表。グウェンは4人の日本人/日系アメリカ人ダンサーからなるハラジュク・ガールズを結成させ、ビデオやコンサート・ツアーで大々的にフィーチャーした。
ハラジュク・ガールズは日本の女子中高生の制服にインスパイアされた衣装を着、そこに“おてもやん”を思わせる丸く赤い頬紅、舞妓のカンザシを合わせることもあった。
当時、韓国系アメリカ人コメディアンのマーガレット・チョーはハラジュク・ガールズを「ミンストレル・ショー」であると厳しく批判した。ミンストレル・ショーとは昔、白人が黒塗りして黒人を面白おかしく演じた舞台を指し、ハラジュク・ガールズが若いアジア系女性のステレオタイプを演じていることを意味する。
しかし文化の盗用という言葉も、SNSもなかった時代であり、グウェンが批判を受け入れることはなかった。その後も現在に至るまで根強い人気を保っているグウェンが雑誌『allure』最新号のインタビューで、日本文化の大ファンである自分は日本人なのだと言い切ったのだった。
アジア系アメリカ人記者が抱いた「嫌悪感」
グウェンは子供時代、米国ヤマハ勤務の父親が日本に頻繁に出張しており、父からの土産話によって日本に大いに憧れていたと言う。大人になり初めて日本を訪れた際、原宿を見て感極まって「神様、私は知らなかったけれど日本人なの、と口にした」とインタビューで語った。
グウェンをインタビューしていたのはアジア系の女性記者であり、「アイム・ジャパニーズ」を一度ならず繰り返すグウェンにえも言われぬ気持ちになったことが記事の行間から読み取れる。
記者がグウェンの言葉に違和感というより嫌悪感に近いものを抱いたのは、グウェンが日本文化のファンであることと、自分を日本人だと主張することの違いにまったく気づいていなかったからだろう。その背景にはアメリカの人種階層の問題がある。
グウェンは米国のマジョリティである白人であり、マイノリティの立場や心情を慮らずとも生きていける。しかし人種マイノリティは常にマジョリティの動向に左右されてしまう。
アジア系に関していえば、その最たる例はトランプが大統領時代にコロナウイルスを「チャイナ・ウイルス」と呼び続け、アジア系へのヘイトクライムが激増して何人ものアジア系が殺害されたことだろう。
記者は、その時期にグウェンがヘイトクライムに関して一切のコメントを発していないと指摘している。日本人を自称するグウェンだがアジア系ヘイトクライムの被害者にはなり得ず、グウェンには他人事だったのだ。
そもそも多人種社会であるアメリカでは多くの人が強い人種民族アイデンティティを持っており、「私は〇〇人」または「△△系アメリカ人」といった表明は決して軽いものではない。
続きはソース
https://news.yahoo.co.jp/articles/3bc632ec2a0d87b64eb45aec5a3a6c3fa16b4fe9?page=1
グウェンはミュージシャンとしての20年以上のキャリアを通して日本のハラジュク・カルチャーを筆頭にアフリカ、ラティーノ、インド、ネイティブ・アメリカンなどのカルチャーを次々と取り入れ、その度に「文化の盗用」を批判されてきた。それに対し、グウェンは文化は相互交換されるものという自説を貫き、謝罪は行っていない。
だが、今回はファッションや音楽の盗用だけでなく、日本人のアイデンティを盗用したと言える。加えてマジョリティ、わけてもグウェンのように人気と影響力を持つ人物の場合は、文化の盗用が経済搾取の側面も併せ持ってしまう。
「文化の盗用」とは何か
文化の盗用とは、 他人種/他民族、他国/他地域などの文化を当事者以外が真似、当事者の尊厳を傷付ける行為を指す。過去に日本で最も問題視された事例は、黒人音楽に憧れるミュージシャンが黒塗りで演奏した件。当人およびファンは「黒人音楽への敬意の念」と主張したが、黒塗りは黒人が侮蔑と受け取る行為ゆえに、現在の米国では絶対的なタブーとなっている。
また、文化の盗用は経済的な搾取にもなり得る。盗用する側は、音楽やファッションなど盗用した文化をビジネス化することによって時には莫大な収益を上げるが、盗用された側には一切の経済的還元が行われない。
ロック・バンド、ノー・ダウトのヴォーカリストであるグウェンは2004年に初のソロ・アルバム『ラヴ.エンジェル.ミュージック.ベイビー. 』を発表。グウェンは4人の日本人/日系アメリカ人ダンサーからなるハラジュク・ガールズを結成させ、ビデオやコンサート・ツアーで大々的にフィーチャーした。
ハラジュク・ガールズは日本の女子中高生の制服にインスパイアされた衣装を着、そこに“おてもやん”を思わせる丸く赤い頬紅、舞妓のカンザシを合わせることもあった。
当時、韓国系アメリカ人コメディアンのマーガレット・チョーはハラジュク・ガールズを「ミンストレル・ショー」であると厳しく批判した。ミンストレル・ショーとは昔、白人が黒塗りして黒人を面白おかしく演じた舞台を指し、ハラジュク・ガールズが若いアジア系女性のステレオタイプを演じていることを意味する。
しかし文化の盗用という言葉も、SNSもなかった時代であり、グウェンが批判を受け入れることはなかった。その後も現在に至るまで根強い人気を保っているグウェンが雑誌『allure』最新号のインタビューで、日本文化の大ファンである自分は日本人なのだと言い切ったのだった。
アジア系アメリカ人記者が抱いた「嫌悪感」
グウェンは子供時代、米国ヤマハ勤務の父親が日本に頻繁に出張しており、父からの土産話によって日本に大いに憧れていたと言う。大人になり初めて日本を訪れた際、原宿を見て感極まって「神様、私は知らなかったけれど日本人なの、と口にした」とインタビューで語った。
グウェンをインタビューしていたのはアジア系の女性記者であり、「アイム・ジャパニーズ」を一度ならず繰り返すグウェンにえも言われぬ気持ちになったことが記事の行間から読み取れる。
記者がグウェンの言葉に違和感というより嫌悪感に近いものを抱いたのは、グウェンが日本文化のファンであることと、自分を日本人だと主張することの違いにまったく気づいていなかったからだろう。その背景にはアメリカの人種階層の問題がある。
グウェンは米国のマジョリティである白人であり、マイノリティの立場や心情を慮らずとも生きていける。しかし人種マイノリティは常にマジョリティの動向に左右されてしまう。
アジア系に関していえば、その最たる例はトランプが大統領時代にコロナウイルスを「チャイナ・ウイルス」と呼び続け、アジア系へのヘイトクライムが激増して何人ものアジア系が殺害されたことだろう。
記者は、その時期にグウェンがヘイトクライムに関して一切のコメントを発していないと指摘している。日本人を自称するグウェンだがアジア系ヘイトクライムの被害者にはなり得ず、グウェンには他人事だったのだ。
そもそも多人種社会であるアメリカでは多くの人が強い人種民族アイデンティティを持っており、「私は〇〇人」または「△△系アメリカ人」といった表明は決して軽いものではない。
続きはソース
https://news.yahoo.co.jp/articles/3bc632ec2a0d87b64eb45aec5a3a6c3fa16b4fe9?page=1
引用元: ・米白人歌手グウェン・ステファニーの「私は日本人」発言、アジア系アメリカ人記者が抱いた“嫌悪感”の正体 [1/21] [昆虫図鑑★]
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