1: ジャン・ポール◆Vkp7zYl5.c 2015/10/18(日)02:29:20 ID:OmT
前略:年間1500人に達する脱北者の実情を脱北者支援活動をしている宋允復氏が解説してくれ
た。

 脱北者を待ち受ける就労の現実は厳しい。ソウルで旧知の脱北者が憤る。

 「同じ労働条件なのに脱北者は外国人扱いで月給は3割少なく、ボーナスは3分の1だ。文句を言え
ばクビでおしまい。とことん足元を見られる。憲法でも国民と規定され、言葉の壁もない、税金も
同じく納めているのに外国人扱いされるのは不当だが、公的機関に訴えたところで時間と費用の無
駄にしかならない」

中略:脱北者は労働時間が週平均で3時間長く、月収は76万ウォン(7万6000円)少ない。25%が
差別されたとしている。旧ソ連に留学し平壌で活動していた40代の元エリートは韓国で政府諮問
委員や大学講師をしているが本音を打ち明けた。

 「競争が激しい韓国社会では学縁、地縁、血縁が固く結びつくが、“よそ者”の脱北者は見えない
壁があって排除される。学歴社会の韓国で、多くの脱北者が生活を安定させようと上を目指している
が、いざ博士号を獲得したところで大学教授にはまずなれない。

 北朝鮮は貧しいが、『一つは全体のために、全体は一つのために』というスローガンがあり、苦し
くとも互いに助け合おうという美風がまだまだある。金正恩体制が崩壊したら、早く北に戻って新た
な国家建設に参画したい」

 国の公的支援は長年の試行錯誤を経て、拡充しつつある。住居は公共住宅を優先的に斡旋され実質
無償、国公立大学の学費は全額免除、職業訓練を受け、資格や免許を取得すると奨励金がもらえるな
ど様々な優遇政策がある。

 身寄りのない65歳以上の脱北者に対する「基礎生活受給」も9月より49万ウォン(4万9000円)から
52万ウォン(5万2000円)に増額された。対する韓国人の老齢年金は月額20万ウォン(2万円)。不況
で大学生の就職率が3割に過ぎない現在、脱北者の優遇政策への反感が増幅しているようだ。30代の韓
国人男性は私にこう言う。

 「韓国で生まれ育った私たちにとっても就職や生活は厳しい。ソウルで一人暮らしのアパートを確
保するのは重い負担。住宅、学費無償はたいへんな特別待遇だ。それなのに、報道で見る脱北者は不
平不満をこぼし犯罪行為に走る者も多い。彼らにシンパシーは感じられない」

 今夏のように南北の国家間の緊張が高まるとネットを中心に「脱北者は送り返せ」とさらなるバッ
シングが起こる。経済不況で社会が閉塞感に苛まれる中、“新参者”への風当たりがさらに強くなる
のだ。

 韓国社会で暮らす脱北者は現在、2万8000人。二級国民扱いに嫌気が差し、あるいはブローカーに唆
されて「脱南」し、北米や欧州など第三国に渡る者も少なくない。その多くが難民に偽装しており、
近年摘発され韓国に送還された者は数千人にのぼる。

 「わずか3万人足らずの脱北者を抱擁できずに、2500万人の北朝鮮とどう統一するというのか」

 先のエリート脱北者の呟きが脳裏を去らない。

 ※SAPIO2015年11月号
ZAKZAK
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20151017/frn1510171530002-n1.htm

【どこへ行こうと勝手だが、日本へは来るな!【韓国】「北朝鮮の方がマシ」韓国の脱北者差別に嫌気さし「脱南」も[10/17]】の続きを読む